CCDとCMOSの画像素子

撮像素子とは、「イメージセンサー」とも呼ばれ、レンズから入射した光を取り込み、電気信号に変換する半導体素子のことです。 CCDイメージセンサーやCMOSイメージセンサーなどといったものがあり「イメージセンサー」を省略して、単にCCDやCMOSと呼ぶことが多くあります。
通常、カメラのカタログでは撮像素子の仕様は、下記のように表されます。
  • 種類(CCDやCMOS)
  • 大きさ(1/2.5型や、22×15mmのような表示)
  • 画素数
画素数が多い方が解像度が高くなり、きめ細やかな描写が可能になります。また、撮像素子が大きい方が一般的に感度が高くなり、ノイズが少なく微妙なトーンの表現がしやすくなりますが、その反面ボディやレンズが大型になり、消費電力が大きくなります。
デジタルカメラの撮像素子は、高画素化と小型化、それに伴うノイズの軽減と要求が多い。最近では高画素化はひと段落して、高感度、広ダイナミックレンジを追求した撮像素子の開発が盛んになりつつあります。
種類 特徴
CCD CMOSイメージセンサーに対して感度が高く、ノイズが少ない特性を持ちます。 ただし、消費電力はCMOSイメージセンサーに比べ大きく、センサーの価格も一般的にはCCDの方が高価です。 CCDイメージセンサーはCMOSイメージセンサーに対して高画質といわれてきましたが、近年ではCMOSの開発も進み低ノイズ、高感度を可能にしたものもあります。
CMOS CMOSイメージセンサーとは撮像素子のひとつでCCDイメージセンサーと同じ役目を担っています。 CCDイメージセンサーとは製造方法と信号の読み出しの方法が異なり、消費電力が小さく、周辺回路と一体化が可能なため、センサー廻りをコンパクトにできる特徴があります。
数年前までCMOSと言えば、コンパクトで低価格であるが、感度が低くノイズが多いということから、携帯電話のカメラや低価格のデジタルカメラ用というイメージがありましたが、大幅に改良して、高感度・低ノイズを可能にしたものを開発し、一部のデジタル一眼レフやビデオカメラに採用されるようになっています。
一般的に撮像素子の画素数が多いほど、解像度が高いきめ細やかな画像を得ることができます。 しかし、画素数と同様にCCD(CMOS)の大きさも画質を決める上で重要になります。
例えば、同じ画素数のコンパクトデジタルカメラより、デジタル一眼レフの方が高画質なのは、撮像素子の大きさが関係してきます。
一眼レフとコンパクトデジタルカメラの撮影素子

一眼レフカメラの映像素子
24mm×16mm前後が主流で面積にして24mmx16mm=384ミリ㎡

コンパクトデジタルカメラの撮像素子
6mm×4mm前後が主流で面積にして24mmx16mm=24ミリ㎡
つまり一眼レフデジタルカメラの方が、コンパクトデジタルカメラの撮像素子(CCDやCMOS)の約16倍の面積を持つため、同じ有効画素数600万だとしても一眼レフカメラの方がより忠実に色を再現し、色むらも少ないのです。
同じ画素数であれば、大きな撮像素子の方が、1画素あたりの面積も大きくなり、さまざまな利点があります。

■大型・小型CCDの特徴比較

大型CCD(CMOS)のメリット ・ダイナミックレンジが広い
・高感度でノイズが少ない
・自然な細部描写が可能になる
・ボケを生かした表現が可能になる
小型CCD(CMOS)のメリット ・カメラ本体を小さくすることが出来る。
・小さなレンズで高倍率ズームや明るいレンズが可能になる。
・消費電力が小さい。
・ピントの合う範囲が広くなる。
画質の善し悪しの目安として、有効画素数の値を目安にする人がいますが、実際は有効画素数よりもこの撮像素子の大きさの方が関係してくると思われます。